お酒買取なら大阪のネオプライス

家族だからこそ造れた逸品なのかも

■ 小さな蔵から造り出される逸品の焼酎
宮崎県西都市にある岩倉酒造場は、今から160年ほど前に創業したらしいということで、はっきりした創業年度すらわからない小さな焼酎の蔵元です。
現在は四代目となる岩倉幸雄さんと悦子さん夫婦に、戻ってきた娘と息子の4人の家族経営で焼酎造りに取り組んでいます。
創業当時は蔵元として杜氏を雇っていたと伝聞されているものの、いつのころからか家族で細々と焼酎造りをするようになります。
160年くらい前の創業というあやふやさながら、その間には夫婦2人だけで行っていたこともあるそうで、今に至るまで続いているのはすごいことです。

■ 岩倉酒造場のこだわり
岩倉酒造場は小さな蔵元でありながら、異なる原料で本格焼酎を造っています。
焼酎ファンにとっては、岩倉酒造場の「月の中」や「三段仕込み」、「なに見てござる」といったあたりの銘柄はよく知られていることでしょう。
家族で造っているだけあって、大量生産はできないことから、ほとんどがお1人様1本のみという少数販売となっています。
インターネットサイトからはメールで、さらにFAXでも注文を受け付けてくれますが、サイトで確認した時点では在庫があったとしても、店頭販売と並行しているため、注文時には品切れということも多く、まさに手に入れられればラッキーな焼酎の蔵元といえるでしょう。

■ 製造はすべて手作業
岩倉酒造場で造る本格焼酎は芋、麦、米の3種類があり、すべてが手作業による工程で造られています。
特にさつまいもは掘ったらすぐに岩倉酒造場へ持ち込まれ、その日のうちに洗って選別します。
1回の仕込みで使うさつまいもの量はおよそ1トン半で、洗うだけで4人がかりでも1時間半、選別に皮むきも手作業です。
特に選別には気を配っていて、傷んだところや変色している箇所を切り落としていきます。
少しでも傷んだ芋が混じると味が悪くなるためで、とにかく8月から10月までは目の回る忙しさです。
瓶詰めからラベル貼りまでこれまたすべて手作業ですが、作業場には笑い声が響いており、この明るさも岩倉酒造場の焼酎には溶け込んでいるのかもしれません。

■ おすすめは麦
新芋が収穫される8月のお盆過ぎからは目が回るような忙しさとなる岩倉酒造場は、芋焼酎のおいしさから小さな蔵元にもかかわらず、全国にファンを持つのが特徴です。
そんな芋焼酎造りの合間を縫って、麦と米の焼酎も造っています。
焼酎は原料に何を使っているかで好みが分かれるお酒ですが、米を主食にする日本人にとって、最も口に合うのは米の焼酎かと思いきや、独特のクセがあるため、米はどちらかというと焼酎上級者向けといえます。
むしろ、ウイスキーと同じ麦を原材料とする麦焼酎の方が、香ばしい風味やちょっと甘い味わいから飲みやすいとされているのです。
岩倉酒造場が造る麦焼酎は三段仕込みという名前が付いていて、麦の香ばしさがぎっしり詰まった貯蔵麦を米麹と麦麹からできた白麹を使って仕込み、じっくりと3年間熟成させたおいしさに、ファンが多い逸品となっています。

■ 三段に分けて仕込むプレミアム麦焼酎
麦焼酎三段仕込みは、入手困難なプレミアム麦焼酎として、麦焼酎好きならよく知られている銘酒です。
三段仕込みの名の通り、一次仕込みには米麹を、二次仕込みでは麦麹、そして三次仕込みで再び米麹を用いるという手間暇をかけた仕込みが特徴です。
3年経つと古酒になって味わいが増すとされる焼酎だけに、しっかりと3年の歳月をかけて熟成させたことから、至高の味わいを持つ麦焼酎が誕生します。
麦の豊かな香りとコクに、落花生を思わせる軽い香ばしさが感じられる芳醇な旨味は、初めて焼酎を飲む人にも最適です。
クセのない飲み口が特徴なのが麦焼酎ですので、焼酎は飲んだことがないという人は、麦から試してみるのがおすすめです。
三段仕込みはプレミアムな麦焼酎ですが、初めて飲むからこそ上質のものがよいのではないでしょうか。