
保管のしかたで評価が変わる
飲まずにしまってあるお酒は、保管のしかたによって状態が変わっていきます。
お酒の査定では、銘柄だけでなく、ボトルやラベル、箱、中身の状態も見られます。
同じ銘柄でも、きれいに保管されたものとラベルが傷んだものでは、評価に差が出ることがあります。
いずれ売るつもりのお酒は、良い状態を保てるように保管しておくことが大切です。
ここでは、売る前に気をつけたい保管のポイントを、お酒の種類別に紹介します。
保管中に起こりやすい4つのトラブル
お酒を長く保管していると、主に次のようなトラブルが起こります。
1つ目は、中身が少しずつ蒸発して減ってしまう「目減り」です。
2つ目は、日光や湿気によるラベルの色あせ、染み、はがれです。
3つ目は、コルクが乾燥して縮んだり、もろくなったりすることです。
4つ目は、栓のすき間から中身がもれる液漏れで、ラベルや箱まで汚してしまうことがあります。
どれも、置き場所や置き方に気をつけることで、起こりにくくすることができます。
どのお酒にも共通する保管場所の基本
お酒の保管場所は、直射日光が当たらず、温度の変化が少ない涼しい場所が基本です。
日光や照明に含まれる紫外線は、ラベルの色あせや、中身の香りや味わいの変化の原因になります。
夏に高温になる場所や暖房器具の近く、温度が大きく上下する場所は避けましょう。
コンロの近くや日の当たる窓ぎわ、車の中なども、温度が上がりやすいので向いていません。
湿気が多すぎる場所ではラベルや箱にカビや染みが出ることがあり、においの強いものの近くも避けたほうが安心です。
押し入れや床下収納など、暗くて温度変化の少ない場所を選ぶとよいでしょう。
ウイスキー・ブランデーは立てて保管
ウイスキーやブランデーは、ボトルを立てて保管しましょう。
横に寝かせると、度数の高いお酒がコルクに触れ続けることで、コルクが傷んだり液漏れの原因になったりするといわれています。
立てて保管していても、天然素材のコルクは長い年月の間に縮むことがあり、すき間から少しずつ目減りすることがあります。
目減りをできるだけ抑えるためにも、温度が上がりにくい涼しい場所に置くことが大切です。
陶器のボトルは中身の量が見えないので、液漏れがないか、ときどき底や箱のまわりを確認しておくと安心です。
なお、ウイスキーは瓶に詰めたあとは熟成が進まないため、長く置いても味わいが良くなるわけではありません。
ワインは横に寝かせて保管
ワインは瓶の中でも少しずつ変化が続くお酒なので、ほかのお酒以上に保管環境が状態を左右します。
コルク栓のワインは、ボトルを横に寝かせて保管するのが基本です。
横にするとワインがコルクに触れ、コルクが湿った状態に保たれるため、乾燥して縮むのを防げます。
コルクが乾いて縮むと、すき間から空気が入り、ワインの酸化が進むおそれがあります。
理想的な保管環境は、温度が15℃前後で変化が少なく、湿度は65〜80%ほどといわれています。
家庭で長く保管するなら、ワインセラーを使うと安心です。
スクリューキャップのワインは、横に寝かせる必要はありません。
シャンパンは長く保管するなら横に
シャンパンなどのスパークリングワインも、コルク栓のものは基本的にワインと同じように扱います。
短い期間なら立てて置いても問題ないとされますが、長く保管する場合は横に寝かせるのが一般的です。
コルクが乾燥すると、香りや炭酸が抜けてしまうおそれがあるためです。
冷蔵庫に何週間も入れたままにすると、コルクが乾燥しやすいともいわれているので、長期の保管には向きません。
振動や温度の変化も避け、暗くて涼しい場所に置きましょう。
日本酒は立てて冷蔵庫へ
日本酒は、ボトルを立てて保管するのが基本です。
横に寝かせると空気に触れる面が広くなるうえ、キャップのすき間から液漏れするおそれもあります。
特に、加熱殺菌をしていない「生酒」は傷みやすいので、必ず冷蔵庫で保管しましょう。
火入れをした日本酒も光や温度の変化に弱いため、冷蔵庫か、箱に入れて冷暗所に置くのがおすすめです。
日光や蛍光灯の光に当たると、「日光臭」と呼ばれる独特のにおいが出ることがあります。
また、日本酒は製造年月から日が浅いものほど評価されやすいので、売るつもりなら長く保管せず早めに相談しましょう。
焼酎は比較的保管しやすいお酒ですが、同じように立てて、光の当たらない涼しい場所に置きましょう。
箱や付属品も一緒に保管する
お酒の箱や付属品も、ボトルと同じように大切に保管しましょう。
化粧箱や木箱、冊子、替え栓などがそろっていると、査定額が上がりやすくなります。
箱に入れたまま保管すると、光やほこりからボトルとラベルを守ることもできます。
冊子や替え栓などの小さな付属品は、なくさないように箱の中にまとめて入れておきましょう。
ただし、湿気の多い場所に置くと、紙の箱にカビや染みが出ることがあるので注意しましょう。
ほこりがついた場合は、乾いたやわらかい布で軽く拭く程度にし、水で洗ったりラベルをこすったりしないようにしましょう。
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